ランドセルを背負った男の子が
雨にぬれたアスファルトによく響く声で言った。
「おかーさーん!!虹だよーーにじー!」
見上げるととても大きくて美しい虹が架かっていた。

虹なんて本当に久しぶりにみた。
時間にしたら数分で消えてしまった。
「そのとき」に
そのときだけのものに逢えてよかった。
「 その声はいつまでも聴こえてなんかない
もう聴こえないのに聴いているふりをして
聴こえている声を聴こえないふりをする 」
むかしこう書いたときは
自分にとって本当に大切にしたいものを
蔑ろにして
その声がいつの間にか聴こえなくなった。
いつまでも聴こえるし見えると思っていたから。
でもどんなに確かに思えるものでも、
本当にそれが在ったのかわからなくなるって解った。
だから怠けないでその時々に
その灯りを抱きしめて
大事に守っていこう。
今日の虹を教えてくれた男の子みたいに。
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